
Introduction
テプロスについて
1966年、東京企画装飾株式会社として創業開始。東京都豊島区に本社を置く。展示会やイベント会場、商業施設の装飾、木工や強化段ボールを使用したディスプレイ製作、テント設営などを手掛ける。 特にイベントでは運営、音響、照明なども手配しトータルサポートを担う。



feature article
お施主様の声
コロナ禍を乗り越え、新たなステージへ
新型コロナウイルスの感染拡大により、多くのイベントが中止・延期を余儀なくされ、イベント業界全体が大きな打撃を受けました。
一方で、オンライン配信やハイブリッド開催の普及により、イベントのあり方そのものが大きく変化。近年はこれまでの慣習にとらわれない新たな価値創出が求められています。
株式会社テプロスはコロナ禍以前より、映像・音響・ICTを活用した最先端の空間演出を強みとするシンユニティグループに加入し、リアル空間とデジタル技術を融合させた新たなサービスを見据えてきました。
そして創業60周年という節目を迎えた2026年。さらなる成長と挑戦への決意を込め、従来の社名を「株式会社テプロス(“Tokyo Event Produce System” の頭文字が由来)」に変更しました。
取締役会長の東風美佐様と埼玉スタジオ業務部の松村和英様、株式会社ぬく井の抜井勝径様にお話を伺いました。

写真右:株式会社ぬく井 建築部 抜井 勝径 様
逆境の中、未来を見据えて 新棟増築
テプロスが現在の埼玉県ふじみ野市のスタジオへ移転したのは2019年。翌年の3月に隣接する土地を購入した直後、新型コロナウイルスが猛威を振るい、打撃を受けます。
取得した土地は約2年間、駐車場として利用するのみで活用するには至りませんでした。
それでも2022年、まさにコロナ禍の真っ只中に東風様は新棟を建てることを決断します。「何年後かにスペースが無ければ、新しいことを何も始められない」という強い危機感からでした。
苦しい局面が続く一方で、当時はリモートイベント向けの会場装飾の受注がありました。東風様は当時を「コロナ禍でも途切れなかったディスプレイ製作が、いかに大切な事業であるかを再認識した」と振り返ります。
そして、さらなる製作力強化のための設備投資へと繋がっていきました。

2階作業スペース
次世代のディスプレイ製作を支える作業スペース
増築計画を担当したのは、株式会社ぬく井の抜井勝径様です。約2年にわたり打ち合わせを重ねながら、テプロスが目指す製作環境を形にしていきました。
今回の計画で求められたのは、大型プリンターやデジタルカッティングプロッターなどの最新設備を導入した上で、製作・搬出作業をスムーズに行える大空間でした。
十分な床強度や建物高さを確保しながら、できる限り広い作業スペースを実現するため、一部2階建ての「yess建築」を採用。無柱大空間を活かし、将来的な設備更新やレイアウト変更にも柔軟に対応できる環境を整えました。
また、女性用トイレの増設など働きやすさにも配慮。完成した新棟には最新設備が導入され、生産効率は大幅に向上しました。廃棄物の削減にもつながり、環境面とコスト面の両方で効果を発揮しています。

1階設備スペース
創業から変わらぬ社風 新たな価値を生み出す
リース、設営、施工から各種外注手配まで、イベントのトータルサポートを一手に引き受けるテプロス。松村様は「先代の時代から自由に意見を出し合う社風があった。今でもしっかり受け継がれている」と話します。
その象徴とも言えるのが、同社の代表作の一つである「MOKUガチャ」です。木工製作は現在も変わらず高い需要があり、同製品は若手社員を中心とした会議から生まれました。
さらに、新棟増築により強化段ボールの加工も対応できるようになり、防災でも役立つ製品としての活用も見据えます。今夏にはECサイトも開設し、展示会などに出展した製品をオンラインで販売しています。
自由な発想と、現場起点の提案力。そして、一層強化された製作力。テプロスは、リアルとデジタルの融合を掲げ、新しいイベント体験と空間価値の創造に挑戦し続けます。

株式会社ぬく井
建築部
抜井 勝径 様
「短工期、コスト抑制、瑕疵の少ない建物」という観点で、当初からyess建築ありきで計画・設計・施工と進みました。サイン棟がテプロス様のご発展の一助になれば幸いです。 6年前の製作棟(yess建築)に引き続き、ご指名いただきまして感謝申し上げます。
編集後記
新棟の見学中、強化段ボールで作られた動物の模型が目に留まりました。社員の方によると、「新しい設備に慣れるための試作品」とのこと。しかし、その完成度は試作の域を超えているように感じました。 新しい設備を前に、まずは自分たちで触れてみる。試してみる。その積み重ねが、テプロスの高い技術力を支えているのかもしれません。