
Introduction
泉州漁港食堂きくのやについて
大阪府泉佐野市新浜町に位置する「泉州漁港食堂きくのや」。店舗横には、漁港が広がり、店内やテラス席から海や漁船を眺めながら、新鮮な魚介料理を楽しめる。 社長を務める菊川氏は、自動車などのコントロールケーブルを製作する「クリサンセマム株式会社」(本社 貝塚市)の専務。飲食人大学で寿司職人の技術を学び、夜な夜なあかりを灯して店舗オープンへ向け準備を進めた。



feature article
お施主様の声
釣り歴25年 趣味が高じ漁港食堂オープン
かつて毎週のように海へ出ていた大の釣り好きである社長が、趣味が高じて漁港食堂をオープンさせました。地元の新鮮な魚介類を漁港の雰囲気ごと味わえるとあり、今年(2025年)のGWは1千人を超えるお客様が押し寄せるなど、人気店となった「泉州漁港食堂 きくのや」です。
大漁旗に囲まれ活気ある店内にはいけすがあり、のびのびと魚が泳ぎます。テーマパークのような雰囲気すらあるこちらの店舗も「yess建築」が採用されています。
株式会社菊乃家の菊川 直紀社長にお話を伺いました。

実地の敷地で社長自ら図面を考えたとお聞きしました―
「そう、土地を手に入れてからというもの、実際の寸法でロードコーンを置いてみて、毎晩のようにシミュレーションを繰り返したよ」。菊川社長は、地元の建設会社・堀健の堀田社長に相談はしたものの、図面に関しては、設計士、コンサルタントに頼らず、ご自身で店舗設計したというのです。 「僕の理想は僕にしかわからない……」この信念の元、寝ても覚めても、シミュレーションを繰り返したんだそうです。役立ったのが「見積3D」。ホームページでも施行例をたくさん見られ、イメージがつきやすかったと振り返ってくださいました。

写真左はyess建築ビルダー 株式会社堀健 代表取締役社長 堀田 幸一 様
実現した菊川社長の理想―
菊川社長は、一般的な常識にとらわれず、窓配置や外観から満潮時の景観が見える演出などを重視。提灯の見え方にも配慮し、外からの見え方を意識した設計にミリ単位でこだわりました。また、キッチンの動線もこだわり、オペレーションのしやすさに繋げました。こうして実現した社長理想の店舗。
ご自身はもちろん、働くスタッフの方も大満足で、お客様の声も上々のようです。
最大60mの無柱空間、ミリ単位での寸法調整可能な「yess建築」の特性を存分に生かして店舗づくりをしてくださいました。

漂流が運命を変えた 熱き思い
そもそも漁港食堂オープンのきっかけは、コロナ禍、釣りに出かけた先で漂流したことにありました。知り合いの漁師に助けられ、辿り着いた場所が泉佐野漁港でした。大盛況な漁港食堂を見つけ、ご自身もやってみたい、と思い、経営に乗り出したそうです。 「泉州地区を盛り上げたい。みんながウィンウィンになれるように人が集う場所になったらいいですね。孫の時代にも残る、100年続くビジネスへ成長させますよ!」熱く語って頂きました。

株式会社堀健
代表取締役社長
堀田 幸一 様
倉庫や工場建築のイメージが先行しがちなyess建築ですが、私たちは店舗設計においてもその強みを活かせると考えています。特に、無柱空間が実現するレイアウトの自由度や、ミリ単位の精度によるデッドスペースの削減は、 店舗運営において非常に有利に働きます。今回、この特性を最大限に活かし、菊川社長の夢を形にできたことを心から嬉しく思っています。
編集後記
飲食未経験から、一念発起して漁港食堂をオープンした菊川社長。大好きな釣りを後回し、店舗運営に没頭しておられました。来ていただくお客様に満足してもらいたいという熱き思いに溢れる方でした。