工業用ブラシのトップメーカー「コーワ」の探究心
決め手は「工期」と「費用」、そして「人」

敷地を有効活用し、内製化するための倉庫を

90年の歴史を誇る株式会社コーワ（愛知県あま市）は、80年以上使ってきた事務所の老朽化を機に、2020年春に本社・物流センターを建設。ところが、幅広く事業を展開し精力的にものづくりに取り組むコーワにとって、その物流センターをもってしても、なおスペースが不十分という判断にいたり、新倉庫建設に踏み切りました。
短工期・低コストが強みのyess建築を採用して、柱のない大空間を擁する新倉庫を実現。その計画の背景と導入のポイントを、代表取締役社長・服部直希様と監査役・奥村浩之様に伺います。

―倉庫の建設を決めた背景は？

代表取締役社長・服部直希様（以下、服部様）：もとの事務所が築80年を超えて老朽化していたこと、また自社内に倉庫が足りず外部で借りていたことから、物流センターを備えた本社を建てようと考えたのが2017～2018年頃です。2020年4月に本社・物流センターが竣工、翌月から稼働開始したのですが、予定していた量が収まりきらず、「これではすべてを内製化するのは無理だ」と判断せざるを得ませんでした。
広大な敷地がありながら外部に倉庫を借り続けるのは、先々を考えるともったいないこと。敷地内に新しい倉庫を建て、配送以外はすべて自社で内製できるようにして、コストダウンを図ろうと決意しました。

決め手は「工期」と「費用」、そして「人」

―横河システム建築にお問い合わせをいただいたきっかけは？

監査役・奥村浩之様（以下、奥村様）：初めは、お付き合いのあるディベロッパーに相談をしました。システム建築が何となくよさそうだと思っていたので、実績がある会社を聞いてみたところ、その中に横河システム建築の名前があったのです。
ホームページを見て、橋梁業界で有名な横河ブリッジのグループ会社で、倉庫の豊富な施工実績を持っていると知りました。ノウハウを活かしたシステム建築を叶えてくれそうだという安心感もあり、問い合わせをした次第です。

―ご依頼いただいた決め手は？

奥村様：「yess建築」に取り組んでいる株式会社ヨネダを紹介してもらい、打ち合わせをしました。会社の雰囲気にも魅力を感じましたし、担当の方も誠実で、こちらの要望を丁寧に拾ってくれ、信頼できました。
3社相見積もりを取ったところ、工期が他社よりも2～3か月短く、費用も一番安かったことが決め手となりました。一刻も早く倉庫が欲しかったので、yess建築ならではの短工期・低コストは大きな魅力でした。

―建設において重視したポイントは？

奥村様：外部倉庫も含めて点在した荷物を集約できる広い空間、また、柔軟にレイアウト変更ができるよう、柱がないことも重視しました。
敷地面積が広いがゆえに「どこに建設するか」も考えどころでしたが、対面での打ち合わせを何度も重ね、本社・物流センターとの連携や工場内全体の動線を考慮して提案してもらえたので助かりました。

―完成した新倉庫はいかがですか？

服部様：新倉庫では大手家電メーカーに納める大量のノズルを管理・保管しています。荷物の出入りが頻繁で量も膨大ですが、希望通りの大空間を実現できたので、外部倉庫の利用をやめ、一か所に集約できています。
奥村様：それまでは、運送会社が荷物をどこに降ろせばいいか迷ったり、一旦降ろした荷物をリフトで違う場所に運ぶ手間が発生したりしていました。新倉庫ができてからは、非常に効率よく仕事ができるようになり、倉庫管理者や作業者からも「動きやすい」と好評です。

使命は、社会のニーズに応えられるものづくり

―さらに新しい工場 の建設も考えているそうですね。

服部様：私たちは、固定観念 にとらわれず、探究を楽しみ、新たなものづくりで世の中の役に立つことをビジョンとしています。時代のニーズに合わせて事業変革を行っていますが、やはりものづくりには建物が必要です。次は別事業（化粧品のOEM・PB製造）用の新工場 建設を考えているので、ぜひまた相談させてください。