
Introduction
加藤美蜂園本舗について
東京都台東区に本社を置く食品メーカー。東北から福岡まで全国6拠点で、はちみつや関連食品の製造・販売を手がける。主要ブランド「サクラ印はちみつ」を中心に、はちみつ関連商品で国内トップシェアを誇る。 東京・浅草の仲見世通りでは直営店を構え、国内外の観光客へ、はちみつやオリゴ糖、ゆず商品などを浅草らしい限定パッケージで販売している。



feature article
お施主様の声
快適に働ける環境づくりを目指して
1947年創業の老舗はちみつメーカー、株式会社加藤美蜂園本舗。「サクラ印」ブランドを全国に展開し、はちみつをはじめとする自然の恵みを多くの人へ届け続けています。
福岡支店では、地元企業との連携を図りながら、地域ごとの味覚や市場ニーズを反映した商品開発を進め、福岡のお茶や沖縄のシークヮーサーなど、地元特産品を活かした商品も展開しています。
そんな同支店が今回取り組んだのが、老朽化した支店の移転でした。単なる建て替えではなく、「スタッフが快適に働ける環境をつくること」を大きな目的とした建築計画です。福岡支店長の中村直樹様にお話を伺いました。

働く環境を根本から見直す新築移転
旧支店は木造で築30年。雨漏りが発生し、トイレは男女共用が1つだけという環境で、決して働きやすいとは言えませんでした。特に冬場の寒さは厳しく、室内でも冷え込みを強く感じていたといいます。
そこで、新築移転を決断。株式会社加藤美蜂園本舗の加藤社長と、同社で長年建築計画を統括してきた一級建築士・梅田昭様を中心に、プロジェクトがスタートしました。
現場からの要望は、「室内環境をしっかり整えた事務所づくり」ただ一つでした。
完成した新しい事務所は断熱性に優れ、冬でも暖かい空間を実現。さらに三連窓を採用し、自然光がたっぷり入る明るい事務室となりました。
また、使い勝手の面でも大きく改善。これまで分散して保管していた書類は資料室に集約され、管理のしやすさも向上しています。
中村支店長は「室内が明るいだけで、スタッフの雰囲気も自然と良くなりました」と柔らかな笑顔で語ってくださいました。

商品や地域の魅力を届ける発信拠点
新築移転した福岡支店には、大きなガラス張りのショールームを併設しています。通りからは主力商品の「サクラ印はちみつ」や、福岡支店で展開する地域限定商品がずらりと並ぶ様子に目を奪われます。
外観にはシルバーの外壁とステンカラーのサッシを採用し、周囲の街並みの中でもひときわ目を引くスタイリッシュな印象に。黄砂が多い地域でも汚れが目立ちにくく、管理のしやすさにも配慮されています。
現在は卸売拠点としての機能が中心ですが、将来的には一般のお客様も立ち寄れるアンテナショップのような存在へ育てていく構想もあります。
事務所としてだけでなく、商品や地域の魅力を届ける発信拠点として、さらなる進化を目指しています。

「競争」より「協調」
近年、福岡支店は利益率が大幅に改善し、全国トップの成績を挙げています。営業範囲は九州全土から沖縄までと広範囲に及びますが、中村支店長と2人の営業担当、少数精鋭の全員営業体制でカバーし、最優秀支店賞を受賞しました。
中村支店長は「『競争』より『協調』を大切にし、チームとして結果を出している」と話します。
九州では、関東で主流のアカシア蜂蜜よりも、濃厚でコクのあるレンゲ蜂蜜が好まれるなど、地域によって味の嗜好は大きく異なります。こうした土地ごとのニーズを捉えた商品開発も、支店の重要な役割です。
一方で、「全社売上に占める福岡支店の構成比は、福岡・沖縄エリアの人口比を踏まえると、まだまだ伸びしろがある」と中村支店長は見ています。
新社屋は、福岡支店の次なる挑戦を支える場となりそうです。

編集後記
終始、柔らかな口調でお話くださった中村支店長。印象的だったのは、その雰囲気が支店全体にも広がっていたことです。 社員の皆様にも温かく迎えていただき、「競争」より「協調」を大切にする姿勢が、日々の仕事や人との接し方にも表れているように感じました。